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World Coordinates System

現行の FITS スタンダード (NOST 100-2.0) では座標表現に関しては簡単な変換に対応したいくつかのキーワード (CRVALn, CRPIXn, CDELTn, CTYPEn, CROTAn) しか定義されておらず、実際の天球座標とデータ配列の間の対応を表現するには不十分な点があった。 それを補うためにより一般的な表現方法として提案されたのが WCS (World Coordinates System) である(実際の歴史的な経緯は第1部の歴史を参照)。 従前の「FITS の手引き」では、ドラフト段階の Paper に基づいて WCS の解説をしていたが、2002年に World Coordinate の表現方法を扱った Paper (WSC Paper I) と天球座標の表現を扱った Paper (WCS Paper II) が正式に IAU FWG で認められ、WCS の残る部分がスペクトル関係の Paper (WCS Paper III) と機器関係の Paper (WCS Paper IV) として分離され、これらはドラフト段階のものが公開されている。 ここでは正式論文である WCS Paper I, II と、分光座標を扱った Paper III から必要な部分の概要を解説する(機器の歪みを扱った Paper IV は初期ドラフトのため扱わないので原論文を参照のこと)。 原論文は次のとおり。 (日本国内でも入手可能 (2.3 節参照))




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平成16年10月1日