オオイヌノフグリと類似種(ゴマノハグサ科|オオバコ科)
オオイヌノフグリ
オオイヌノフグリイヌノフグリやフラサバソウに比べて茎が立ち上がる性質が強く、低めの草地でも他の草と競り合いながら生育することができる。
オオイヌノフグリ

オオイヌノフグリ石垣にも生えるが、どちらかというとフラサバソウの方が優勢。

オオイヌノフグリオオイヌノフグリ
花は4枚の萼・4枚の深い青紫色の花びら(根元でつながって1つの合生花冠となっている)・2本の雄しべ・1本の雌しべで出来ている。これらは、このページの種が属するゴマノハグサ科クワガタソウ属に共通の特徴。よく見ると左右相称の花で、基部の白いところがくっきりとしている花びらが上に、やや細くて色の薄い花びらが下に来ることが多い。

オオイヌノフグリ夕方近く、閉じかけの花では花糸が曲がって葯が柱頭に近づく

オオイヌノフグリ紫が強い花冠の個体

オオイヌノフグリ
右の写真は簡易紫外線写真。上の花びらの基部に紫外線吸収部がある。

オオイヌノフグリ・ルリシジミ
ルリシジミが吸蜜している。

オオイヌノフグリ・ホソヒラタアブ
花粉を舐めるヒラタアブの1種。

オオイヌノフグリ果実は4枚の萼片に囲まれた平たいハート形。

オオイヌノフグリの「フグリ」は陰嚢(きんたま)のことだから、「大きな犬の陰嚢」あるいは「犬の大きな陰嚢」という意味に取れる。しかし、本当はそうではなく、「大きなイヌノフグリ」で、イヌノフグリに似てより大型の花を持つ植物、という意味と考えられる。オオイヌノフグリの果実は、わざわざ陰嚢に喩えたくなるほど似てはいない。
オオイヌノフグリは「天人唐草」という優美な別名を持つ。山岸涼子氏の漫画「天人唐草」では、「オオイヌノフグリを天人唐草と呼ぶ」ことが「現実にある猥褻(わいせつ)なものを直視せずに避けて通る」姿勢の比喩として、冒頭と結末で使われている。
VFC花物語・おおいぬのふぐり (下岡加代子氏)
オオイヌノフグリ
イヌノフグリ
イヌノフグリ
イヌノフグリ古くて適度に湿った石垣で、たまに見つかる。草地ではオオイヌノフグリに追いやられ、石垣ではフラサバソウに圧迫される。この石垣では、右上のすきま(ムラサキカタバミの隣)とその下のすきま、さらに下の地際がイヌノフグリで、他は全てフラサバソウ。

イヌノフグリイヌノフグリ
イヌノフグリ花は小さく、開いている時間が短くて、すぐに閉じてしまう。花冠は淡いピンク色で、赤紫のすじがある。

イヌノフグリ果実は2つの球をつなげたような形をしている。ミニチュアの陰嚢を思わせる果実の形から植物名がつけられた。
イヌノフグリイヌノフグリ
イヌノフグリ芽生え
イヌノフグリ
フラサバソウ
フラサバソウ
石垣に生えているフラサバソウ。匍匐性(ほふくせい、茎が這い伸びる性質)が強い。

フラサバソウ
フラサバソウの子葉は大きく、植物全体が枯れはじめるころまで残っていることが多い。

フラサバソウフラサバソウフラサバソウ
花が小さい分、萼のへりの毛がよく目立つ。花冠の色合いは株によって淡紫~濃紫、また全体に色づくもの、外側だけが濃く色づくものがある。遅れて咲く花の花冠はさらに小さい。

フラサバソウ
果実は丸っこく、4筋のくびれがある。

タチイヌノフグリ
タチイヌノフグリタチイヌノフグリタチイヌノフグリ
花・果実・葉の形はオオイヌノフグリと似ているが、花ははるかに小さく、花柄は短い。オオイヌノフグリと違って、茎は枝分かれが少なく、直立する傾向が強い。また、花がついているところの葉は普通の葉より小さくて細長くなる。

タチイヌノフグリタチイヌノフグリ
果実はオオイヌフグリに似たハート形だが、上を向く。湿ると開いて種子が露出する。

タチイヌノフグリ果序を水に沈めると、数十秒で果実が開く
タチイヌノフグリ タチイヌノフグリ
タチイヌノフグリ左上から順に水没直後・30秒後・150秒後
ムシクサ
ムシクサ
湿ったところを主な生育地とするが、庭の隅の他の草が少ないところにも点々と見つかる。

ムシクサムシクサ果実はオオイヌノフグリ・タチイヌノフグリとそっくり。

ムシクサゾウムシの幼虫が寄生する果実は紙風船のようにふくれた形になる。

ムシクサ内部の組織を食べて育つ。
カワヂシャ
カワヂシャカワヂシャ
オオカワヂシャ
オオカワヂシャ
トラノオスズカケ(クガイソウ属)
トラノオスズカケ トラノオスズカケ トラノオスズカケ
トラノオスズカケ トラノオスズカケ
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