モバイルPCの履歴


ここでは私が愛用してきたモバイルPCの履歴をメモかわりに残しておく。 以下を見てもらえばわかると思うが、一貫して次の条件で機種の選択をしている。

それでは個々のマシンを紹介しよう。


1. EPSON PC286L (STD-N)

(主力として使った期間: 1987年12月〜1993年12月)

PC286L   初めて自分で買ったパソコン。 結婚直後だったので嫁さんを何とか丸め込んで(仕事に必要とか)購入費用を捻出した。 当時は NEC の PC9800 シリーズ全盛で、1987年4月に EPSON が互換機を発売して、その牙城に挑戦してたころ。 NEC はなかなかデスクトップと完全互換のラップトップ機を出さなかったので(完全な互換性を持たない PC-98LT が出ていただけ)、その隙をついて EPSON から 1987年12月に発売されたのが PC286L シリーズである。 標準的な STN 液晶の STD-S と白黒液晶の STD-N と10MのHD内臓の H10-N がラインアップされたが、白黒液晶の見易さは当時としては画期的で発売当初は店頭でなかなか見かけなかったが、とある店に1台だけあったのを何とかゲットした記憶がある(NEC も対抗上 PC9801LV を出したが階調表示できるという触れ込みの LV の液晶は EPSON の白黒液晶に比べてずっと見にくかった)。 実はこの白黒液晶はLCD表示設定ディップスイッチの未使用のはずの6番スイッチを入れることで擬似的に階調表示もできる機能があった。 拡張用のスロットが2つあり、純正オプションのモデムカード(今からは考えられないかもしれないが 1200bps だった)と EMSメモリボード(純正のSRAMボードは電源を切っても内容の保持ができるのはよかったが13万5千円(!)もしたので、コンピュータリサーチ社の 1.5M の EMSボードにした)を入れ、キャリングケースも買ったが、ラップトップとはいえ6.3kgもあったので実際に持ちあるくことはまずできなかった。

PC286L スペック
項目名具体的スペック
型番:PC-286L STD-N
CPU:μPD70116(10MHz, 16bit CPU)
メモリ:ROM 96KB, RAM 640KB
ディスプレイ:バックライト付白液晶 640×400ドット,
テキストVRAM 12KB, グラフィックVRAM 256KB,
80文字×25行8色のテキスト表示と
640×400 4096色中16色グラフィック表示可能
キーボード:JIS標準配列84キー
補助記憶装置:1MB/640KB 3.5インチフロッピーディスクドライブ×2
インターフェイス:マウス(PC98バスマウス),
プリンタ(セントロニクス規格8ビットパラレル),
シリアル(RS-232C規格)
拡張スロット:専用拡張スロット×2
電源:AC 又は内臓NiCd電池
外形寸法:345(W)×355(D)×79(H)mm
重量:6.3kg
消費電力:15V 1.6A

[2005年1月現在の状況]
 かつて主力で使っていたときは緑電子製の20MBハードディスクをつなげて使っていたが、ハードディスクは既にお亡くなりになっている。 PC286L本体は元気であり、EPSON製MS-DOS3.3 のフロッピーで起動するとちゃんと動作する。 障害は液晶に多少線が入る程度である。


2. IBM ThinkPad 220

(主力として使った期間: 1993年12月〜1997年6月)

ThinkPad 220   真のモバイルパソコンを求めて次に買ったのが ThinkPad 220 である。 1993年5月に発表された ThinkPad 220 は A5版ファイルサイズのボディにジャスト1kgというもので、発表されたときも欲しかったけど、1993年の冬に東京に出張に行ったときに現物を見てたら思わず買ってしまった(3人目の子供が生まれる前だったのに)。 CPU が 386とはいえ、メモリが2MB(増設メモリを積んだので実際には6MBにしたけど)、ハードディスク80MB なので、DOS(PC-DOS)で使う分には快適に使えたけど Windows は 3.1 ですらやっとこといったところだった。 液晶がモノクロなので Windowsを使うにはもともと無理があったわけだが。 小さいボディでもちゃんと打てるキーボードはさずが IBM だし、赤いトラックボールがデザイン的にも決まっていた。 1kgという重さは体力のない私でも持ち歩く気にさせたし、現在のパソコンでも軽いもので 800-900g 程度ということを考えると画期的だった。 最初入っていた OS は PC-DOS/V 5.0 だったが、バージョンアップして最終的には PC-DOS/V 6.3 にし、Windows 3.1 を入れていた。 これでも 32ビットマシンなので TeX や gcc を走らせることができ、重宝したものである。

ThinkPad 220 スペック
項目名具体的スペック
型番:ThinkPad 220 (2432-SJ8)
CPU:Intel386SL(16MHz, 32bit CPU)
メモリ:標準2MB (増設して 6MB)
ハードディスク:80MB
ディスプレイ:7.7インチ16階調モノクロ液晶(半透過式バックライト付),
VGA(640×480ドット), 80文字×25行のテキスト表示と
640×480 4096色中16色グラフィック表示可能
キーボード:OADG標準配列89キー, トラックボール
インターフェイス:フロッピーディスク用コネクタ,
マウス(PS2バスマウス),
パラレルコネクタ(セントロニクス規格),
シリアル(RS-232C規格),
VGAディスプレイコネクタ,
Cカードスロット(PCMCIA2.0, JEIDA4.1 タイプ桔瑤廊)
電源:AC 又は単三電池×6 (オプションでライオス社製NiCd電池)
外形寸法:226(W)×166(D)×32(H)mm
重量:1.0kg

[2005年1月現在の状況]
 現在もThinkPad220本体は健在であり、AC電源を使えばちゃんと内臓ハードディスクから起動する(PC-DOS6.3/V)。 さすがに Ni-Cdバッテリはダメになっているようである。


3. Toshiba Libretto 60

(主力として使った期間: 1997年6月〜2001年6月)

Libretto 60   ThinkPad220 発表時に VHSビデオテープサイズの試作機があったことが報じられた(いわゆるモノリス)。 実際の 220 は上記のとおり A5ファイルサイズになったわけだが、VHSビデオサイズに近いマシンが 1996年4月に東芝から発表された。 Libretto 20 である。 この 20 は 80486 DX4(75MHz) に 8MBメモリ、270MBディスクということで、当時主流になっていた Windows 95 が何とか動くスペックを小さい筐体にまとめてあった。 その後1996年11月の Libretto 30 (486 DX4 100MHz, 500MBディスク)を経て、1997年1月の Libretto 50 で CPU が Pentium 75MHzに、メモリ16MB, ディスク810MB になって Windows 95 でもそこそこ使えるマシンになった。 Libretto はあまりにも小さい本体のためキーボードのピッチが13mmと狭く打ちにくかったが、Libretto 50 には海外版があり、これの英語キーボードはピッチが 15mm でずっと打ちやすいと聞き欲しかったのだが機会がなかった。 そうするうちに1997年6月に Libretto 60 が出たのを機会についに我慢できなくなって購入した。 なんといっても歴代で一番軽い 850g の重さとそのサイズは出張などのときに重宝したし、ハードディスクがネジをちょっとはずすだけで簡単に換装できるのもありがたかった。 実際にメモリを 32MB に、ディスクを 2GB に換装して、Windows 98 が出たので OS も Windows 98 と Linux (Plamo Linux 2.0) のデュアルブートにし、何かと持ち歩いたものである。

Libretto 60 スペック
項目名具体的スペック
型番:Libretto 60 (CT/810, PA1252J9)
CPU:Pentium (100MHz, 32bit CPU)
メモリ:標準16MB (増設して 32MB)
ハードディスク:810MB (換装して IO-DATA 製 2GB に)
ディスプレイ:6.1インチFLサイドライト付TFT方式カラー液晶,
VGA(640×480ドット, 1677万色表示可),
ビデオRAM 1MB, グラフィックアクセラレータ CT65550
(外部ディスプレイには 1280×1024, 16色まで出力可)
キーボード:OADG標準配列88キー, リブポイント
サウンド:SoundBlasterPro 互換(16ビットステレオ再生), スピーカはモノラル
インターフェイス:PCカードスロット(PCMCIA2.0, JEIDA4.1 タイプ桔瑤廊),
赤外線ポート(IrDA1.0, ASK準拠),
ヘッドホン出力(2.5mmステレオミニジャック)
電源:AC 又はLi-Ionバッテリ (オプションで大容量バッテリ)
外形寸法:210(W)×115(D)×34(H)mm
重量:850g
消費電力:22W

[2005年1月現在の状況]
 Libretto60本体は現在も健在であり、内臓ハードディスクから起動する(Windows98, Plamo Linux)。 ただし、標準添付されていたバッテリはお亡くなりになり(つけていると起動しない)、現在は大容量バッテリをつけるか、AC電源のみで起動するかどちらかである。


4. Sony VAIO C1VSX/K

(主力として使った期間: 2001年6月〜2005年2月)

VAIO C1(VSX/K)   Libretto のキーボードの小ささと Windows98 がやっとのハードウェアスペックに対し、デスクトップでは Windows 2000 がメイン環境になり、WindowsXP のリリースも近いといわれる 2001年になって次の機種を考えることとなった。 当時は Libretto も新しい L1 シリーズが出たところだったが、重さが 1.1kg になっていた点と OS が WindowsMe ということでイマイチ感があった。 他の候補としてはカシオの FIVA が A5ファイルサイズ 990g, 8.4インチ800×600ドット液晶、富士通の LOOX S が 980g, 8.8型1024×512ドット液晶、といったあたりで、これらはどれも 1kg 前後で CPU に Crusoe を使ったものだったが、OS が Me だったりして決め手に欠けた。 その中で Windows2000 が選択でき、CCDカメラというギミックも搭載し、Crusoe でもクロック値が最強だった VAIO C1 を購入することとなった。 この機種はネットワークポートを持っていないとか外部ディスプレイコネクタが専用だとか多少の不満はあったが、30GBのハードディスクは十分なものだったし、(購入当時はまだリリースされたいなかった)WindowsXP にも対応を保証していたので、メモリを 256MBに増設し(カタログ値は 192MBまでしか保証していなかったが IO-DATA製の128MBが使えることがわかったので計 256MBまで増設)、WindowsXP に upgrade 後は、WindoswXP Pro と Linux(RedHat 8.0) のデュアルブートで持ち歩き環境として重宝している。 (RedHat 8.0 の X の XF86Config ファイル例)

VAIO C1 VSX/K スペック
項目名具体的スペック
型番:VAIO C1VSK/K
CPU:Crusoe (667MHz)
メモリ:標準128MB (増設して 256MB)
ハードディスク:30GB
ディスプレイ:8.9インチTFT方式カラー液晶,
ワイドXGA(1024×480ドット, 1677万色表示可),
ビデオRAM 8MB, グラフィックアクセラレータ ATI RAGE Mobility-M1
(外部ディスプレイには 1600×1200, 1677万色まで出力可)
キーボード:OADG標準配列88キー → 英語キーボードに換装,
スティック式ポインタ
サウンド:YAMAHA YMF754, ステレオスピーカ, モノラルマイク
インターフェイス:PCカードスロット(CardBus 対応, タイプ桔瑤廊),
ヘッドホン出力とマイク入力(2.5mmステレオミニジャック),
ビデオ出力(NTSC/PAL 対応),
モデムコネクタ(V.90及びK56Flex 対応),
IEEE1394(S400 4ピン), USBコネクタ(USB 1.1),
メモリースティックスロット(マジックゲート対応)
ワイヤレス通信:Bluetooth標準規格Ver.1.0B対応
内臓カメラ:1/6型35万画素CCD
(最大 640×480, 15フレーム/秒のビデオキャプチャ可)
電源:AC 又はLi-Ionバッテリ (オプションで大容量バッテリ)
外形寸法:248(W)×152(D)×27(H)mm
重量:995g

[2005年1月現在の状況]
 VAIO C1VSX/K は現在も健在であるが、たまに内臓ハードディスクを認識しないときがある(認識しないときは BIOS 設定画面で見ても IDE0 が NONE になる)。 しばらく BIOS 設定をやり直したりバッテリをはずして再起動したりしてると直るが不安材料である。


5. Victor InterLink MP-XP741

(主力として使った期間: 2005年2月〜2010年3月

InterLink MP-XP741   VAIO C1 はいいマシンだったが、2005年の現状で見ると、CPU の遅さなどの非力さが気になってきた。 メモリもこれ以上の増設ができないと Windows XP を使うにはちとつらい。 上記のように内蔵ハードディスクを認識しないことがあって不安を覚えたこともあり、次のマシンを検討することとなった。 重さが 1kg 以下はゆずれないし、基本的なインターフェイス(USB, IEEE1394, LAN, 外部ディスプレイ)を持ち、ポインティングデバイスがパッドではなくスティックとなると意外に候補がない。 できれば早い CPU であって欲しいし、ということで白羽の矢を立てたのが VICTOR の InterLink MP-XP741 である。 重さだけなら VAIO X505 Extreme だが LAN さえもアダプタ経由で薄いのはいいが持ち運びを考えると面積が広いのも問題だということでパス。 他にも SHARP の MURAMASA は CPU の Efficeon に不安があったのとインターフェイスでパス。 Panasonic の Let's Note LIGHT R3 はバッテリーの持ちはすばらしいが、タッチパッドとやはりインターフェイスでパス。 ということで InterLink に決定した。 InterLink は実は台湾 ASUS の S200 の OEM だそうだが、熱をもちやすいことを除けば私の目的にはぴったりであった(私の場合、膝の上で使うことはほとんどない)。 C1 のカメラのようなギミックこそないが、オーソドックスな構成で普段使う分には十分である。 メモリはできるだけ増やしたかったので Adtec の増設メモリをつけて 768MB にしてある。 HD は 60GB と十分なので、パーティションを切って、Fedora Core 3 を入れて grub でデュアルブートにして使っている。 (Fedora Core 3 の X の xorg.conf ファイル例) また、持ち運び用に専用オプションのキャリングバッグを使っている。 C1 のキャリングバッグは ACアダプタが別でちょっと使いにくかったが、これはちょうど ACアダプタまで一緒に入るサイズで都合が良い。

VICTOR InterLink MP-XP741 スペック
項目名具体的スペック
型番:InterLink MP-XP741
CPU:超低電圧版 Pentium M 733 (1.1GHz)
メモリ:標準256MB (増設して 768MB)
ハードディスク:60GB
ディスプレイ:8.9インチTFT方式カラー液晶,
ワイドXGA(1024×600ドット, 1677万色表示可),
ビデオRAM メインメモリと共用(最大 64MB),
グラフィックス チップセット内蔵 Intel 855GME
(外部ディスプレイには 2048×1536, 1677万色まで出力可)
キーボード:OADG標準配列88キー, スティック式ポインタ
サウンド:AC '97 準拠, ステレオスピーカ, モノラルマイク
インターフェイス:PCカードスロット(CardBus 対応, タイプ桔瑤廊),
ヘッドホン出力とマイク入力(2.5mmステレオミニジャック),
モジュラージャック(RJ-11, V.90及びK56Flex 対応),
IEEE1394(S400 4ピン),
USBコネクタ(USB 2.0)×2,
LANコネクタ(RJ-45) 10/100Base-TX対応,
外部ディスプレイ出力(D-Sub 15ピンに接続するにはアダプタが必要)
ワイヤレス通信:Intel Pro/Wireless 2915AGB
(IEEE802.11a/b/g 準拠、Wi-Fi適合、WPA対応)
電源:AC 又はLi-Ionバッテリ
(内蔵バッテリ+外付け標準バッテリ、オプションで大容量バッテリもあり)
外形寸法:225(W)×152(D)×29.5(H)mm
重量:910g (内蔵バッテリのみ、+標準バッテリ装着時は 1080g)

[2010年12月現在の状況]
 InterLink は現在も健在であり、XP環境であれば十分に使える。


6. Sony VAIO type P

(主力として使った期間: 2010年4月〜2010年11月

VAIO P   InterLink も 5年使って Windows Vista を経て Windows 7 の時代になると、そろそろ次を考える必要が出てきた。 しかし、本格的に次期マシンを考える前に、ひょんなことから年度末の予算執行にかまけて 10万以内のものなら買えそうなことがわかったのが 2009年2月。 この年の 1月に発表されていた VAIO P は以前の VAIO C1 を彷彿とさせるスタイルではるかに軽く安く、物欲が刺激されていた。 ただ、ネックになるのは Atom プロセッサの非力さで、XP ならともかく Vista を走らせるには重いようだった。 まあ、メインマシンでなく荷物を重くしたくない時の持ち出し用と割り切って選定することにした。 CPU が少しでも早い方がいいので 1.86GHz の Z540 を積んだ VGN-P90HS を選んだが、SSD にすると予算オーバーするし、HD に比べて SSD の書き込み回数などが気になって 60GB HD モデルとなった。 しばらく試用してみたが、やはり動作のもたつきが気になり、Windows 7 が出たのを機に Sony 提供の Windows 7 用の Supplement CD と DSP 版の Winodws 7 (32ビットの Ultimet版)を使って Windows 7 をクリーンインストール。 若干はスムースに動くようになった気がし、授業や出張などで何とか使うようになった。 HD が 60GB しかないので、他の OS はインストールせず、Windows 7 専用機である。 本体が非常に薄くスマートなので、専用オプションのキャリングバッグが本体とアダプタ類が別になったタイプだが、さほど気にならなかった。

Sony VAIO type P (VGN-P90HS) スペック
項目名具体的スペック
型番:VGN-P90HS
CPU:Atom Z540 (1.86GHz)
メモリ:標準2GB (増設不可)
ハードディスク:60GB(Ultra ATA, 4200回転/分)
ディスプレイ:8型ウルトラワイドTFTカラー液晶
(UWXGA 1600×768ドット, 1619万色表示可),
グラフィックス インテルシステムコントローラハブ US15W チップセット内臓
インテルグラフィックス・メディア・アクセラレータ500
(外部ディスプレイには 1600×1200 まで出力可)
キーボード:日本語86キー, キーピッチ 16.5mm, スティック式ポインタ
サウンド:インテル High Definition Audio, ステレオスピーカ, モノラルマイク
インターフェイス:ヘッドホン出力とマイク入力(2.5mmステレオミニジャック),
USBコネクタ(USB 2.0)×2,
LANコネクタ(RJ-45) 10/100Base-TX対応(別売ディスプレイ/LANアダプタ経由)
外部ディスプレイ出力(別売ディスプレイ/LANアダプタ経由)
ワイヤレス通信:内臓 802.11b/g/n ドラフト準拠, WPA2対応, Wi-Fi適合
電源:AC 又はLi-Ionバッテリ
外形寸法:245(W)×120(D)×19.8(H)mm
重量:758g (Lバッテリ使用時)

[2010年12月現在の状況]
 VAIO P は現在も健在であり、多少のもたつきを我慢すれば Windows 7 が使える。


7. Panasonic Let's note CF-J9

(主力として使った期間: 2010年12月〜2014年4月)

Letsnote CF-J9   VAIO P の動作のもたつきに対し、何とか WIndows7 がサクッと動くものをと考えて選考しようとしたが、意外にちょうど良いマシンがない。 そもそも atom プロセッサではダメと考えて、Core-i 世代の CPU を持つものを、と思っても、1kg を下回るものがほとんどない。 NEC の VersaPro(J) UltraLite タイプ VC が 900g を下回る重量でいいかと思ったが、2010年秋のモデルチェンジで CPU はよくなったものの、大きく重くなってしまった。 ということで、唯一の選択肢と言えるのが Let's note であった。 Rシリーズが2010年秋のモデルチェンジで Jシリーズとなり、ジャケット付で 1kg を超えてしまったが、ジャケットをはずせば 930g(プレミアムモデル)に収まる。 そもそも、ジャケットをつけてもどうせ持ち歩きの時はバッグに入れるからジャケットを外してバッグで持ち運べば条件に合う。 CPU として Core i7 が選べるのもよかった。 結局、プレミアムモデルが大学生協で頼めることがわかり、ExpressCard スロットモデルを頼み(Wireless WAN はいらないので)、オプションのメモリが高いので、サードパーティの増設メモリを加えて 8GBメモリ、256GB SSD という仕様となった。 さすがに、普段の動作はキビキビしており、コールドスタートでも 14秒ほどでログオン画面、そこから起動完了まで +5秒ほどで、ストレスなく使えるし、スリープからの復帰だとほとんど瞬時である。 mitaka を使ってみると大規模構造のところでは専用 GPU を持たないためか若干もたつきがあるが(このへんが VAIO Z にかなわないところ)、mitakaPlus の方では問題ない。 トレードマークのホイールパッドはいまいち慣れない(やはりスティックポインタの方がいい)。 Let's note 伝統の長時間もつバッテリーは健在で、標準のSバッテリーでも 4〜5時間もつ。 例えば、非常勤先の2コマ連続の講義で(90分×2=3時間)、終始パワーポイントでプレゼンしながら30分弱の動画を再生し、mitaka を動かして演示する、とかいった使い方でも特に心配せずに使える。 これまでの機種ではACアダプタをつないで使うのが当たり前だったけど、これになってからは基本的にアダプタをつけずに使い、バッテリーがなくなってきたら夜のうちに電源OFFで充電する、という使い方になった。 VAIO と違って Panasonic はキャリングバッグなどのオプションがほとんどないので、サードパーティ製で探して、ELECOM の BM-IB014BK というものを使うことにした。 本体は若干厚みがあるもののちょうど収まるし、外部ポケットにアダプタも収納できる。 これで 130g、値段も 1890円ということで安くてすんだ。

Panasonic Let's note CF-J9(CF-J9LY5ADP) スペック
項目名具体的スペック
型番:CF-J9LY5ADP
CPU:Core i7-640M (2.80GHz,Core-i 第1世代(Nehalem(Arrandale)世代,2010)>
メモリ:8GB (標準4GB+増設4GB)
ハードディスク:256GB(Serial ATA SSD)
ディスプレイ:10.1型ワイド(16:9)TFTカラー液晶
(WXGA 1366×768ドット, 1677万色表示可),
グラフィックス インテルHDグラフィックス, Core i7-640M に内臓
(外部ディスプレイには 1920×1200 まで出力可)
キーボード:日本語85キー, キーピッチ 17mm×14.2mm, ホイールパッド
サウンド:インテル High Definition Audio, モノラルスピーカ, ステレオマイク
インターフェイス:オーディオ出力とマイク入力(2.5mmステレオミニジャック),
USBコネクタ(USB 2.0)×3,
LANコネクタ(RJ-45) 1000BASE-T/100BASE-TX/10Base-T対応
外部ディスプレイ出力(アナログRGBミニDsub15ピン, HDMI)
ワイヤレス通信:内臓 802.11a/b/g/n 準拠, WPA2-AES/TKIP対応, Wi-Fi準拠
電源:AC 又はLi-Ionバッテリ
外形寸法:259(W)×185(D)×39/48(H)mm
重量:930g (標準Sバッテリ使用時)

[2017年12月現在の状況]
 Let's note は 2015年8月に無償アップグレード中に Windows10 にアップグレードした。現在も健在であり、VAIO Pro のバックアップ機として動作する。


8. Sony VAIO Pro 11

(主力として使った期間: 2014年4月〜)

VAIO Pro 11   Let's note はビジネス用途によく使われたが Apple の Macbook Air の極薄スタイリッシュな外見に対抗するには厚みがあり武骨に感じた。 軽くてスタイリッシュな PC として候補を検討していたところ Sony が VAIO を手放すという話が持ち上がった(結果的には VAIO が別会社になったがモデルとしては同様のものが続いている)。 Sony としての最後のモデル VAIO Pro の 11インチモデルはサイズ、軽さとも申し分ない、ということで年度末の予算がない中、次年度予算で買うからと生協に 1台確保してもらった(次年度予算がいきなり半分にされて慌てたのは別の話)。 選んだのは軽さ優先で 11インチでタッチパネルでないのをオーナーメイドモデルでCPU,メモリを選んだもの、これなら A4 サイズ以下に収まり軽さも ACアダプタ込みで 1kg 程度に収まる。 Windows 8.1 がプリインストールだったので、Ubuntu Linux とデュアルブートにした(これに関する苦労は別ページに書いたとうり)。 その後、2015年夏に Windows10 への無償アップグレード期間に Windows10 Pro にし使っている。 オプションの吉田カバン製のバッグもちょうど良いサイズ・重さで、普段持ちのカバンやリュックに無理なく収まり、起動の速さ(~5秒くらい)やバッテリーの持ち(Let's note 同様 2コマ授業の後、もう1コマくらいは大丈夫)も十分で満足している。

Sony VAIO Pro 11 スペック
項目名具体的スペック
型番:VAIO Pro 11(SVP112A2CN)
CPU:Core i7-4650U (1.70GHz,Core-i 第4世代(Haswell世代,2013)>
メモリ:8GB (標準4GB+増設4GB)
ハードディスク:256GB(Serial ATA)
ディスプレイ:11.6型ワイド(16:9)トリルミナス
(Full HD 1920×1080ドット, 1677万色表示可),
グラフィックス インテルHDグラフィックス 5000(チップセット内臓)
キーボード:日本語85キー, キーピッチ 17mm(ストローク 1.4mm, バックライト), タッチパッド
サウンド:インテル High Definition Audio, ステレオスピーカ, ステレオマイク
インターフェイス:ヘッドホン出力(2.5mmステレオミニジャック),
USBコネクタ(USB 3.0)×2,
外部ディスプレイ出力(HDMI, VGAへの変換アダプタはオプション),
HDウェブカメラ(Exmor R for PC, CMOS センサー, 92万画素),
SD メモリカードスロット, Bluetooth 4.0
ワイヤレス通信:内臓 802.11a/b/g/n 準拠, WPA2対応, Wi-Fi適合
電源:AC 又はLi-Ionバッテリ
外形寸法:285(W)×197(D)×11.8/15.8(H)mm
重量:770g (標準バッテリ使用時)