Binary Table Extension のヘッダ

要求されるキーワードは

XTENSION

Binary Table に対しては 'BINTABLE' である。

BITPIX

Binary Table では 8 である。

NAXIS

Binary Table では 2。

NAXIS1

各々の ``行'' の (8 ビット) バイト数。

NAXIS2

表の中の行の数。

PCOUNT

表の正規の部分に続くヒープと呼ばれる部分のバイト数。

GCOUNT

Binary Table に対しては 1 である。

TFIELDS

表中のフィールド (列) の数。

TFORMn

nフィールドのサイズとデータタイプを与える。1 から TFIELDSの値までの範囲をとる。TFORMnは rTaの形式をとり、繰り返し回数rはフィールドnの要素数を表す非負の整数(通常は1で省略可)、Tはフィールドnのデータタイプ、aはオプション。 データタイプとして許されるのは次の表のとおり。

表: BINTABLEの有効な TFORMnデータタイプ($^\dag$8-bit バイトが必要)

TFORMnの値	意味	8-bit バイト数
L	論理値	1
X	ビット	$^\dag$
B	符号無バイト	1
I	16-bit 整数	2
J	32-bit 整数	4
K	64-bit 整数	8
A	キャラクタ	1
E	単精度浮動小数	4
D	倍精度浮動小数	8
C	単精度複素数	8
M	倍精度複素数	16
P	配列記述子(32-bit)	8
Q	配列記述子(64-bit)	16

表の$n$列の総バイト数$n_{row}$は次のように表される。

$$n_{row} = \sum_{i=1}^{\texttt{TFIELDS}}r_{i}b_{i}$$ (9)

ここで$r_{i}$はフィールド$i$の繰り返し回数、$b_{i}$はフィールド$i$のデータタイプで必要とされるバイト数、TFIELDSはこのキーワードの値でNAXIS1に等しい。

また、表の n番目の列のエントリに対するラベル、単位、ブランクの値、表示フォーマットを与えるオプションキーワードとして、TTYPEn, TUNITn, TSCALn, TZEROn, TNULLn, TDISPn等がある。

データレコードの詳細は前ページに紹介した原論文、または FITS Standard 3.0 の 7.3節を参照されたい¹⁵。

2005 年に、従来 Binary Table の付録となっていた ``多次元配列'' と ``可変長配列'' の規約が正式にスタンダードに取り入れられた。これについては元文書の付録、またはFITS Standard 3.0 を参照されたい。