レポートの書き方(図・表)

「表」は文字・数字と罫線で表現される行列。グラフ・イラスト・チャート・写真は、全て「図」。

図・表に必要な3要素
  1. 番号: 出現順に通し番号を付ける。図と表は独立の系列 (図1・図2・図3・図4・図5…、表1・表2・表3・表4・表5…)
  2. タイトル(キャプション)と注記: 表・図の内容を適切に表現する。他の図・表との区別ができることが重要。また、グラフを読むのに必要な情報を、タイトルに続ける。表のキャプションは表の上、図のキャプションは図の下につける。
  3. 本文での言及: アンカーを用いる
図(グラフ)の例
マムシグサ
図3. 福岡教育大学周辺におけるマムシグサの個体サイズと雌雄の関係。プロット1つが1個体を示す。

(本文例1) 大学周辺のマムシグサ72個体を計測した結果、図3の結果が得られた。偽茎直径15mmあたりを境にして、大型の個体は雌、小型の個体は雄であった。

(本文例2) 大学周辺のマムシグサ72個体を計測した結果が図3である。偽茎直径15mmあたりを境にして、大型の個体は雌、小型の個体は雄であった。

(本文例3) 大学周辺のマムシグサ72個体を計測した結果、偽茎直径15mmあたりを境にして、大型の個体は雌、小型の個体は雄であった(図3)

上の例の場合の「図3」を「アンカー」(錨)という。
図(写真)の例
タブノキ
図7. タブノキ(クスノキ科)の陰葉の横断面。スケールは0.1mmを示す。

(本文例) スダジイ陰葉は厚さは約0.2mmで、柵状組織は3細胞層からなり厚さ0.08~0.1mmであった(図7)

表の例
表1. 自家不和合性・和合性と雌雄異熟の分布。Bertin (1993)によるもので、数字は種数を示す。
雌雄同熟 雌雄異熟
両性花 自家不和合性 62 (28.7%) 154 (71.3%)
自家和合性 150 (28.7%) 373 (71.3%)
雌雄異花同株 自家不和合性 1 (4.3%) 22 (95.7%)
自家和合性 2 (4.7%) 41 (95.3%)

(本文例) Bertin (1993)の文献調査によると、両性花を持つ種の約7割が雌雄異熟性を示し、この比率は自家和合性でも、不和合性でも、ほぼ同じであった。また、雌雄異花同株の種では、自家和合性・不和合性にかかわらず、ほとんどの種が雌雄異熟性を示した(表1)


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