キズ(木酢)

「貴酢」と書くこともある。ユズ(柚子)・スダチ(酢橘・酸橘)・カボス(芳酢・臭橙)などと同じく、酸味や香りのために使われる柑橘で、福岡県や佐賀県の一部で栽培されている。このページの写真は、福岡県夜須町の夜須高原少年自然の家で分けていただいたキズ。

キズ
緑色が濃い実の方が酸味と香りが強い。黄色くなると味も香りも丸くなる。

キズ
表面はごつごつしている。

キズ
種子が少なく、あってもほとんどがひしゃげているために、果汁と果肉が多くとれる。柑橘類の果実の「袋」は雌しべを構成する心皮に相当している。写真の実は、10個の心皮で出来ている。

キズ
へたを取ると、20個の維管束が10個ずつ、二重の輪になって並んでいる。外側の10個は、それぞれが袋の背中の筋(心皮の中脈)に続いている。内側の10個は2本に分かれて袋の合わせ目の太い筋(心皮の側脈)に続く。だから、維管束の数を数えることで、袋の数を当てることが出来る。


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