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大学改革・大学運営方針
大学改革の方向性 (平成22年10月7日)

大学改革の方向性 (平成22年10月7日)

-福岡教育大学を取り巻く現状と課題、年度計画の実行と並行した改革の重点-

平成22年10月7日

学長 寺尾 愼一

福岡教育大学を取り巻く現状と課題

国立大学法人化第二期を迎えた大学経営の在り方全般

  • 大学の個性・特色づくりによる、緩やかな機能分化。(中教審答申『我が国の高等教育の将来像』H17.1)
  • 機能別分化(「高度専門職業人養成」「総合的教養教育」等)の推進。(中教審大学分科会「中長期的な大学教育の在り方に関する第4次報告」H22.6)
  •  「教育研究力」「ガバナンス」「財務基盤」の強化。(『国立大学法人の在り方に係る検証-国立大学法人化後の現状と課題について(中間まとめ)』H22.7)

→これらの要請について、本学の対応と具体化が求められている。

大学予算(運営費交付金)の削減

  • 政府の閣議決定により、各省庁の平成23年度概算要求基準(シーリング)で対前年度比10%削減案が提示され、極めて厳しい予算編成になることが予想されて いる。
  • 文部科学省は、運営費交付金の対前年度比2.8%増額(324億円増額)を決め、特別枠への要望(運営費交付金884億円、35人学級実現2247億円、学校 施設耐震化1898億円を含む総額8628億円)を提出した。今後、「政策コンテスト」で仕分けられる。先行きは未定。

→運営費交付金の削減が現実になった場合は、 改めて、支出予算の縮減や支出項目の組み替え等により、目的積立金を増額するなど、本学の財務基盤を確 保する方策を早急に検討する必要がある。

大学教育における質向上と就業力支援の強化

  • 15週にわたる授業回数と試験日を確保し、教育の質の向上を実現して、学士課程教育を確実なものにすることが求められている。(中教審答申『学士課程教育 の構築に向けて』H20.12)
  • 大学教育が学位プログラムとして構成されることに着目した質保証が求められている。(前掲、中教審大学分科会「第4次報告」)
  • 加えて、「大学生の就業力育成支援事業」(文部科学省)が強力に展開されている。

→こうした中にあって、本学のカリキュラムを質の向上という観点から見直す必要性や機運が高まっている。

大学教育における質向上と就業力支援の強化

  • 15週にわたる授業回数と試験日を確保し、教育の質の向上を実現して、学士課程教育を確実なものにすることが求められている。(中教審答申『学士課程教育 の構築に向けて』H20.12)
  • 大学教育が学位プログラムとして構成されることに着目した質保証が求められている。(前掲、中教審大学分科会「第4次報告」)
  • 加えて、「大学生の就業力育成支援事業」(文部科学省)が強力に展開されている。

→こうした中にあって、本学のカリキュラムを質の向上という観点から見直す必要性や機運が高まっている。

教員需要が増す中での就職率向上

  • 教員需要の動向について、福岡県では、これからの約10年間、小・中学校の採用は増加傾向にあることが判明している。(参照:潮木守一「国立大学法人の教員 養成機能」『名古屋高等教育研究』第5号2005)
  • だが、本学卒業の教員採用合格者の割合は教員 養成課程としてみた場合、20.9%で、決して高くない。教員就職率としてみた場合も52.9%で、他の教育大学と比べて4~32ポイント低く、最下位。(昨年度 実績)

→今後は、福岡県に限らず、本学卒業生の教員採用合格率を格段に高める必要がある。同時に、留年者や未就職者を減らす方策を講じることも、求められている。

施設・設備の整備

  • 建物を建て替えるなどの、新規の概算要求は厳しく、望み難い状況である。

→しかし、老朽化や狭隘化の進行を放置しておくことはできない。施設整備のための「キャンパス・マスタープラン」を絶えず見直しながら、適切な修学や研究のための 環境整備を進めていく必要がある。高額な設備については当然、概算要求によらなければならないが、他方では、自助努力による整備や維持管理ということにつ いても、検討する必要がある。

情報公開の推進と法令遵守の徹底

  • 国立大学法人としての経営の説明責任を果たす上から、大学の教育研究の目的や教員が有する学位や業績、学修成果の評価基準、授業料、進路選択に係 る支援等、情報公開することが要請されている。(「学校教育法施行規則」等の一部改正。施行:平成23年4月1日)

→学内・学外向けを適切に判断し、必要な情報を速やかに公表できる体制を整えていく必要がある。

  • 日常の業務遂行において、守るべき法令と行動規範を明確にし、それらを遵守する態度を一層醸成していくことが求められている。

→教職員が、一層の共通理解を持つことができるようになるための具体的方策について、検討する必要がある。

年度計画の実行と並行した改革の重点

1.教育の質向上を実現するカリキュラム改革への見通しを持ち、「福教大ブランド」を構築していく。

  • 平成25年度より新カリキュラムを実行できるように、学部カリキュラムの抜本的な見直しに着手する。本学の学生が身に付けるべき資質能力を導くディプロマポリシーを策定し、カリキュラムポリシーやアドミッションポリシーとの首尾一貫性を点検・確保する。取得する免許の種類や資格等について、社会のニーズを踏まえて見直す。大学入学期の教育、補充教育の必要性の有無、大学授業の質向上、志望変更による転課程の可能性、教育実習の質向上、キャリア支援教育や教養教育を巡る課題について、関係する委員会等に諮問しながら、その充実を図る。FDも、真に大学授業の質向上をもたらすように改革する。それによって教育界や地域から一層の信頼を得る「福教大ブランド」と呼びうるものを構築し、強化し、学内外に周知していく。
  • 「教育職員免許法」に挙げられた必須の授業科目を適正な受講者数で確保するとともに、他大学の教員養成に見劣りしないように選択科目の必修化を検討し、パワーアップを図る。また、学部と大学院の授業科目について、受講者数の適切さ、専任教員の授業担当率向上、非常勤講師手当の縮減の観点から点検し、教育の質を担保しながら徹底的なスリム化を図る。
  • 各期毎に15週にわたる授業回数と試験日を確保しつつ、学生が一層の時間的な余裕を持ってボランティア活動やインターンシップに出かけられる授業時間割の編成について検討する。
  • 学部の課程、選修・専攻・コースで、目的・目標に沿った教育の成就や就職率向上がなされているかどうかを点検する。そして、それらが十分になされていないと判断された場合には、選修・専攻・コースの再編についての論議を開始する。大学院の専攻やコースについても、同様に進める。

2. 本学の使命・目的実現に沿った教育・研究の充実を果たすとともに、教員活動評価を充実させる。

  • 大学教員が行う研究は、学術研究の一端を担うとともに大学教育の基盤づくりとして、言うまでもなく重要である。今後も各自の自覚と責任において進めていただくとともに、科研費等の外部資金の獲得や学長裁量経費による研究資金の獲得等を通して、その充実・発展に努めるようにしていただきたい。
  • 本学の教育体制を、一層組織的で充実したものにするために、講座横断的な教育研究の推進を図る学長裁量経費は、次年度以降も維持・継続する。それに充てる予算は、大学予算全体の縮減が予想される中、大変厳しい状況であるが、教育費と研究費の区分の明確化を図る中で、教育費を確保した上で残りの研究費の配分を見直すなどして着実に確保する。大学教育推進プログラムへの申請も、引き続き、粘り強く、継続していく。
  • 毎年度行っている教員活動評価については、自己申告に基づく提出率を高めるよう、協力していただきたい。今後、教員各位から、より一層の理解を得られる教員活動評価とするために、項目設定の在り方や項目間の重み付け等について、大学評価実施委員会で検討し、改善する。
  • 教員活動評価の結果を、通常の給与等の人事考課に反映する方策については、現在のものをそのまま適用することは考えていない。それについては別途、検討する。教員活動評価に基づく教員への多面的な支援策としての学長表彰とサバティカル研究者派遣制度は、有効に機能しているかどうかを点検して、改善する。その際、本学において勤務しながら授業と研究のみに専念する「サバティカル研究者C」のカテゴリーを新たに付け加える方向で、検討する。

3.社会連携、国際交流にも、鋭意、取り組む。

  • 社会連携については、本学として取り組むことが可能な、さらなる内容や取り組み方の充実方策について検討し、実現できるものから実行に移していく。 それについて、より具体的に述べてみると、例えば、教育委員会等から投げかけられた新たな取り組み、施設の借用によるサテライト教室を使った新たな事業(入試説明会、出前授業、Jr.サイエンス事業、大学院の夏期集中講義、本学卒業者で非常勤講師として勤務している者のアフター・ケアと教師力のアップを企図した事業)、「新・人材バンク」の活用による大学の自己収入を増やす方策、行政と大学との間での人事交流を一層強める連携の在り方などが考えられる。それらについて検討し、順次に実現できるものから実行していく。
  • 国際交流の充実については、これまでの交流実績を確認するとともに、これからのあるべき姿について検討し、鋭意、進めていく。より具体的に述べるならば、本学が掲げる国際交流の基本方針についての確認、本学の推進体制の強化、学生や大学教員のみならず附属学校教員や事務職員をも含む国際交流の実行可能性、留学者のための宿舎等の整備、留学後の進路指導や就職指導などがあろう。それらについて検討し、順次に実現できるものから実行していく。

4. 就学や研究のためのさらなる環境整備を検討し、継続的に進めていく。

  • 修学や研究のための環境整備については、大学全体の予算が縮減された場合も、それを理由に老朽化や狭隘化を放置しておくことはできない。概算要求に鋭意取り組み、経営努力に努める。それとともに、従前の教育研究費の配分を見直し、その一部を用いて全学的に緊急を要する施設・設備の改修や更新について、時機を失せずに実行するようにしたい。また、それらを目的積立金に充当して、より大きな整備計画を立案し、実行することについても、検討する。
  • 現有の設備・備品の維持管理については、関係する各講座・センターで、配分された研究費の一部を出し合うなどして、設備・備品の維持管理の一層の自助努力を行っていく必要があることについて、理解と協力をお願いしたい。
  • 教室付き非常勤職員については、実情調査し、全学的観点から適正配置計画を立案・実行する。
  • 各センターについては、それぞれが果たしている役割や機能を確認し、一層全学的な効果を発揮できるようになることを目指して統廃合に取り組む。本年11月第1週末を目途に、センター長にはセンターの現状と課題について、文書で取り纏めて提出していただくよう、準備をお願いしたい。それを基にヒアリングを行い、統廃合の決定及び次年度の予算編成、概算要求等を行う。
  • 鳥飼宿舎跡地の有効活用策については、ニーズと今後の維持管理や収益の可能性を調査した 上で方向性を決める。また、福間研修所については、その存廃を含めて、年度末までに判断する。
  • 経済的に困窮する学生の修学支援方策を継続するとともに、優秀な学生にインセンティブを付与することを目的にした、本学に独自な奨学金制度の創設について検討する。

5.定員管理方針等を抜本的に見直して、迅速で責任あるスリムな運営組織を再構築する。

  • 大学教育の質向上が要請される反面、大学予算の縮減が予想されている。これらの課題解決に立ち向かうためには、従前のやり方では最早、困難である。ついては、従前の定員管理方針、教員定員運用方針を抜本的に見直したい。定員管理は、事務職員、附属学校教員を含めて検討する。
  • 大学教員については、人件費の縮減を図りつつ本学が掲げる使命・目的を実現するために、大学及び大学院設置基準や課程認定上必要な教員数を確保しながら、 
    ①最低限必要な科目(教員免許状や資格取得に必要な科目)の担当教員 
    ②本学の学生に身に付けさせる資質能力の特色づくり(ブランド化)のための科目の担当教員 
    ③教育上・戦略上必要な科目や業務の担当教員 という3原則により、本学が持つべき大学教員定員数を算出する。凍結に伴う従前の予算配分措置は、廃止する。
  • 教員人事は、講座・センターからの後任補充等の要望を考慮しつつ進めるが、上記の③は、①や②により生じた教員配置のアンバランスの補正や、今後採用したいと考えているセンターでの任期制教員のために用いる。そうした人事戦略の観点から、学長裁量定員として取り扱うようにさせていただきたい。人件費縮減の下で大学機能を維持・強化するために、教員各位には、現在の専門以外に副専門と呼べる領域や非常勤科目で自ら担当しうる可能性のあるものを積極的に開発し、担っていただきたい。それにより、授業科目の担当幅が広がり、欠員が生じた際も現有定員での対応が可能になる。併せて、近隣大学の授業科目の履修で充当する方策についても、検討する。
  • 運営組織の見直しは、昨年度末3月に提示した学長案を基に、鋭意、進めていただきたい。

6.「65歳定年制」の実行可能性について具体的な検討を開始する。

  • 「65歳定年制」の実行については、大学教員ならびに事務職員の両方を含むものとし、次のような①~④の論点に従って、その実行可能性について具体的な検討を開始したい。 
    ①現行の再雇用特任教授の措置と比較した場合の、「65歳定年制」のメリットを検討する。 
    ②現行63歳時の給与を下げずに65歳まで雇用できる人件費シミュレーションによる見通しが、本学において予想される財務状況の中で、どこまであるのかについて、検討する。 
    ③上記のことが、そのままの形で実行できないとするならば、給与を下げる考え方で実行できる可能性はあるのかどうかについて、検討する。その際は、給与削減の具体的方策や削減額について、年間給与総額を提示しながら、検討する。 また、給与の年俸制という考え方についても、その実行可能性について、検討する。 
    ④上記のような考え方をした場合、退職手当金が減額されるなどの不利益に繋がることはないのかどうかについても、検討する。 
    以上の検討の結果について、全学説明会を開いて意見聴取するとともに、経営協議会や教育研究評議会に諮り、教授会にも報告して、学内合意を得て、決定していきたい。

7.本学の教職員が遵守すべき法令や行動規範について、より明確にし、すすんで守り、実行できる大学にする。

  • 本学に勤務する教職員として、遵守すべき法令や行動規範について、教職員各位が共通に理解すべき内容を、就業支援室において明確化する。また、そのことを教職員によりよく周知・徹底するために、簡便に使用できる小冊子を作成し、配布するようにしたい。
  • 学生が遵守すべき行動規範については、上記のようにして完成させた小冊子を提示して、学生自治会としても、同様のものを作成するよう要請したい。
  • 本学として持つべき「大学憲章」については、これらの進捗状況を見ながら、次年度以降に原案を作成し、それについての意見聴取をしながら、学内合意を得て、決定していきたい。

8.本学の財政基盤を強化する方策について検討する。

  • 万一、運営費交付金の10%削減が現実のものとなり、大学予算が大幅に縮減される事態になったときには、本学の財務基盤の崩壊を防ぐという意味から、地元企業、教育関係者、同窓会、後援会等に対して、教育費、設備の維持管理、施設の改修等に使用することを謳った本学への寄附をお願いしていくことについて、検討を開始することにしたい。
  • しかしながら、上記のような寄附を要請することは、たとえ実行したとしても一度きりの限定的なものにならざるを得ないことから、最終的には、より継続的な資金獲得の方策を講じること(例えば、学生納付金の見直し、教員免許状更新講習等による謝金の研究費化など)について、あるいはまた、支出予算の一段と厳しい削減策を講じること(例えば、教職員の給与そのものの本学独自の削減、再雇用特任教授の年俸額の削減など)について、検討を開始することにしたい。
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